【後学期,2年,数学科,2単位,,理学部1号館621室】ベクトル場,微分形式の微分積分学が主題です.ベクトル場,微分形式は物理学における様々な“場”を記述するものであり,また幾何学の諸量を表現するものです.したがって,ベクトル場,微分形式の微分積分学は,物理学における“場”や幾何学の諸量を論ずる際の有力な方法となっています.この講義で目標となるベクトル場,微分形式に関する命題は,一括して「ストークスの定理」と呼ばれるもので,これは,微分と積分との間の著しい関係を述べた「微分積分学の基本定理」の一般化となっています.このストークスの定理を自由に使えるようになることを目標とします.
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部2号館507室】常微分方程式の解法と基礎的な理論について理解し、いくつかの応用を知ること。
初等解法/定数係数常微分方程式の解法/解の存在に関する基礎定理/線型方程式/線型方程式の特異点/常微分方程式の大域理論/など
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部1号館633室】関数解析は無限次元空間における線形代数と言われ,微分方程式はもちろん確率論や数値解析,最適制御理論など幅広い分野に応用されています。
この講義では,そのような関数解析の基礎的なことを学びます。
目標は,関数解析の基礎的なことを理解し,微分方程式などに応用ができるようになることです。
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部1号館629室】代数的位相幾何学の基本的な道具のである基本群とホモロジー群について学ぶ.単体複体とセル複体のホモロジー理論について,様々な具体例の計算が出来るようになること,また枠組みについて知ることを目標とする.
【4学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部1号館629室】前期の関数論の講義で習った正則関数の基本的な性質を復習してから、複素平面上での幾何学的な視点を重視して複素関数の性質を調べる。リーマンの写像定理や解析接続について解説する予定である。時間に余裕があればリーマン面の紹介なども行う。
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部1号館629室】測度論に基づいた確率論の入門的内容を講義する。また,フーリエ解析などの微分積分学・解析学の手法を用いた,確率論の現代的な取り扱いも説明する。具体的には,大数の法則・中心極限定理などの極限定理を定式化することを目標とする。
【後学期,2~4年,数学科,2単位,,理学部2号館507室】確率分布、推定、検定等の数理統計学の基本的事項の理解を主たる目標とする。基本的事項の理解をベースにして回帰分析等、実際の現象の解析に用いられる手法についても解説する。
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部1号館629室】定評のある教科書 Artin Mazur「Etale Homotopy」に沿って,エタールホモトピー理論の入門的な講義を行う.
通常は自習に任されがちな内容だが,どのような理論なのかを一通りなぞっておくことは,色々な数学を比較する際に役にも立つだろう.
特に3次元多様体のPoincare双対性と代数体の整数環のArtinVerdier双対性の類似性は数論的位相幾何学において基本的である.
最後に素数と結び目の話,数論的ChernSimons理論,低次元トポロジーにおける副有限剛性の話題を紹介する.
【後集中,3~4年,数学科,2単位,,】可積分系とは、決定論的な時間発展により定まる系のうち、時間発展が何らかの意味で線形化可能な、数学的にとても良い性質を持つ系です。そのうち、特に時空間変数が離散的なものは離散可積分系と呼ばれます。箱玉系は、その代表的なもので、相互作用粒子系でもありセルオートマトンでもあります。この数年、箱玉系を含む様々な離散可積分系に対して、確率論的なアプローチで解析を行うことで、確率論の立場からも、また可積分系の立場からも興味深い性質が得られることがわかってきました。また、可積分系に対する流体力学の理論である一般化流体力学を数学的に検証する上でも、離散可積分系に対する確率論的なアプローチが重要になってきています。この講義では、こうした確率論と離散可積分系の出会いによる近年の新しい発展を紹介します。大変新しいテーマであり、未解決の問題も多く、受講者と一緒にそうした問題について考えることもALHとして行いたいと思います。
【後学期,2年,数学科,2単位,,理学部1号館621室】テイラー展開の手法の応用として、平面ベクトルの軌道の追跡、
常微分方程式系の解法等について考えることにより、微分積分学と線形代数学の理解を深め、
それらを総合的に利用する方法を学び、数学を活用する態度を身につけることを目標とする。
【後学期,1~3年,数学科,2単位,,理学部2号館507室】トポロジーの一分野である結び目理論の講義を、基本的な事項から行う。前提知識はほとんど仮定せず講義を行う予定である。この講義では、交代結び目を主な題材とし、交点数の決定の方法、その個数の評価などを行う。結び目は、科学の様々なところに現れる。この講義でも、超分子の構造等、いくつかの応用的話題も解説する。
【1学期,2年,数学科,2単位,,理学部1号館629室】授業のテーマ:
大学初年級までの易しい数学が, 英語で書かれたときどのように表現されるかを学ぶ.
基本目標:
教科書や論文の輪講や講読の時に困らないよう, 英文で書かれた数学の内容を正しく読み取れるようになる.
到達目標:
(1) 数学の教科書や論文に出てくる基本単語の意味がわかり, 正しく書ける.
(2) 数学の教科書や論文に出てくる基本英文の意味がわかる.
(3) 理解した内容を日本語で正確に記述でき, 言葉で他者に的確に伝達できる.
(4) 理解してない内容が何なのかを文章化し, 発表者がわかるように質問できる.
(5) 他人の質問の内容を正しく把握し, わかり易く返答できる.
評価について:
英語の読み書き能力だけでなく, (3)~(5)のようなコミュニケーション能力も評価の対象となります.
体育, 実験や演習と同じで, 授業をサボタージュした人は評価が下がります.
【通年,4年,数学科,8単位,,】代数・解析・幾何の純粋数学各分野における高度に専門的な教育研究,並びに数理的方法論を適用する応用数学分野における専門的な教育研究を行い、自立して研究活動を行いうる能力、数学の立場からの学際的研究能力を培うことを目標とする。
【前学期,2年,数学科,2単位,,理学部2号館507室】離散数学の科目で、グラフの定義と性質を紹介します。数学的な定理とその証明の他、実際に使われているアルゴリズムも紹介します。数学では珍しく、予備知識なしにスタートして、半年で最先端の問題まで眺められる分野です。
【後学期,3~4年,数学科,2単位,,理学部2号館507室】暗号などのアルゴリズムを理解するために必要となる代数学を実際に扱いやすい形で学びます。
手計算で確認できる範囲で,様々なアルゴリズムの仕組みがわかる小さな例を実際に計算して、素数判定, 擬似乱数, 暗号など代数学が応用されている例を見ていきましょう。
【1学期,1年,数学科,2単位,,理学部1号館621室】この講義では、行列の理論について、特に連立1次方程式の解法と行列との関係にスポットをあてながら解説します。連立1次方程式では自然に「行列」が登場し、その解法では「行列の階数」が本質的な役割を果たします。行列の理論について、その基礎を理解し、数理科学に適用する土台となる数学力と論理力を養うことを目標に講義を行います。
【2学期,1年,数学科,2単位,,理学部1号館621室】この講義では、行列式の理論について解説します。行列式は正方行列に対し数を対応させるもので、行列の積の行列式はそれぞれの行列式の積に等しいというシンプルで優美な公式が成立します。また、「行列式」は連立1次方程式の解の表示(クラメールの公式)に用いられるなど、数理科学に重要な応用を持ちます。この講義では、行列式の理論についてその基礎を理解し、数理科学に適用する土台となる数学力と論理力を養うことを目標にします。